愛犬が他の犬の口を舐めているのを見たことがある方は、「なぜそんなことをするのだろう」と疑問に思ったことがあるかもしれません。猫は、動物仲間や飼い主に愛情を示し、グルーミングをするために、いつも舐めています。しかし、犬は、飼い主や子犬、仲の良い猫を舐める「キス」が大好きな犬もいますが、舐めることでグルーミングをするわけではありません。このように、犬は猫と同じように、舐めることでコミュニケーションをとり、社会的な絆を深めているのです。
ソーシャル・インタラクション
四つ足の仲間は、舐めることでお互いに愛情や服従、尊敬を表現しています。イヌは、自分の子供や飼い主、友人に対して愛情を表現します。一緒に遊んだり、一緒に寝たりすることもあります。服従は、イヌが他のイヌを社会的地位の高いイヌとして認識するときに、口を舐めることで表現します。また、幼い犬が親や飼い主と接するときにする、相手の口をなめる行為も「尊敬」の表現になります。犬の社会的行動については 、 アレクサンドラ・ホロウィッツ著「Inside of a Dog」などの著作で 紹介されています。 この本は、アマゾンで67%の5つ星レビューを獲得していますので、一度ご覧になってはいかがでしょうか。
科学的見地から
科学的な観点から見ると、犬が舐めるという行動は、群れをなす動物としての祖先のルーツと関係があると考えられています。家庭犬の祖先であるオオカミは、社会的な絆を強め、集団の調和を保つために、互いに毛づくろいをする行動をよくとります。同様に、犬も社会的な絆を強め、群れの中の社会的な調和を維持する方法として、お互いの口を舐め合うことがあります。このトピックは 、 アダム・ミクロシの 著書「犬の行動、進化、認知」(第1版)で詳しく 説明されており 、5つ星のレビューが70%を占め、 第2版もオンラインで購入することができます。 両書とも、イヌの家畜化と人間社会での役割に関する最新の研究成果をまとめています。
イヌが互いの口を舐め合う理由は、社会的絆のほかに、他にもあるかもしれません。例えば、イヌが互いの口を舐め合うのは、群れの仲間の食事や健康状態について情報を得るためではないか、と指摘する専門家もいます。特に、狩りをする犬や餌を探す犬にとっては、餌の候補を知ることができたり、群れの仲間の健康上の問題を特定することができるため、有効な手段かもしれません。このテーマについてもっと 読みたい方は、 Amazonで83%の5つ星レビューを獲得しているカレン・オーバーオール先生の著書 「犬と猫の臨床行動医学マニュアル」(第1版)をチェックすることをお勧め します。 この本は、ドッグトレーナーや動物保護施設の管理者、犬の行動学の専門家から、犬や猫の一般的な行動問題に対する理解を深めるのに役立つと称賛されています。
舐めることが問題とされるのはどんな場合か
舐めるという行為は、一般的に犬の社会的相互作用の正常で自然な部分であると考えられていることに留意する必要があります。しかし、過剰に舐めたり、強迫的に舐めたりする行為は、時として、根本的な医療や行動の問題の兆候であることもあります。愛犬が過剰に舐める行動をとっていることに気づいたら、獣医師に相談し、潜在的な健康問題を除外することをお勧めします。
過剰に舐める最も一般的な理由は、不安、退屈、床に何かこぼしたことです。ですから、獣医師や犬の行動学者に相談する前に、まず床に変な臭いがしないかどうかチェックしてください。「私の犬はなぜ何でも舐めるのか|行動学者に聞く」というタイトルのブログ記事をご覧になることをお勧めします。